27.頭が割れているんです!治してくれますか?

なんと、頭が割れているという60代のおばちゃん、認知症かな?

たんとん先生の治療日記 No27

ラボ

おはようございます!先生寒いですね!

メイ

先生、おはようございます!
今日はどんな話ですか?

たんとん先生

おはよう、寒いね。今日はね、頭が割れているというNさんの話だよ。

ラボ

え、頭が割れている?なにそれ、死んじゃうよ!

たんとん先生

いや正直、認知症の患者さんかなって思ったんじゃが、とりあえず話だけでもと思って聞いてみたんじゃ。そしたら、「だれも信用しないんだけどね、ほらここ触ってみて。」と言われたところを触ったら、大泉門といわれるところで、そこから矢状縫合といわれる前に伸びた関節が1センチもあろうかと思われる程、パカッと開いているんだ。
え~、っと思っていつからですかとか、開くのが分かるんですかとか珍しさに治療家を忘れて話をしていたのですが、とにかく患者さんですから治さなければと思い、「今まではどうしていたんですか?ここは閉じるんですか?」と聞いてみたんだ。
そしたら、『頭をマッサージしてもらうと閉じるみたいなんだ』と話してくれたので、マッサージしながら「ちょっと首を治療してもよろしいですか?」と話して首を触診したら、案の定C1~2が固くへばりつくようになっているので、脳脊髄液が溜まりすぎて脳圧が上がったのかもと想定して治療を続けたんだ。

ラボ

なんだか、怖い治療になってきたね。

メイ

そんなことがあるんだね。治療家も大変ですね。

たんとん先生

とにかく、楽にしてあげないと思って頑張ったんだ。首を治療したら徐々に楽になってきたんだ。もう30年近くになるね。それ以来辛いからと言って来院されることはなかったんだ。でも、治療院の近くがお住まいだったので顔は出してみたけどね。自分でもマッサージを覚えてやってるって言ってたけどね。とにかく怖いけど、不思議な症状だったね。
人間てすごい精密機械なんだなあと、本当に思わされた出来事だったよ。

ラボ

僕だったら、逃げるかも・・

メイ

私だってそうすると思う。何かあったら怖いもの。

たんとん先生

まあ、難しい患者さんも治療家の腕が上がってくると来院してくるようになるけどね。そこが腕の見せ所なんだ。誠実にできることを一生懸命やってあげれば、それでいいんだよ。神様にはなれないからね。
さあ、学校だよ。行ってらっしゃ~い!

どんなにつらい道のりでも、焦らず慌てず諦めず!一歩一歩の積み重ね!

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